Of Mice and Men

梅田サイファーのKZです。音楽とそれを取り巻く諸々について。

KZ 2nd Album「CASK」について

「優しい日本語と腐らずのサンプル」

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予約:

[予約 19/1/16発売] KZ / 「CASK」 12 曲 + [予約限定]全曲 inst データ付き | UCDFBR

 

そりゃ、百四十字なんかよりは、長いけど読んでほしい。

嘘はつかないし、強がらない。約束する。これは、丸裸の心情。

 

時間は、確実に流れていく。

週末に、仲間と集まり、笑いながら曲作りができていた、

奇跡のような、あの春は過ぎ去り、最近は終電の地下鉄に乗りながら一人でいる、それが普通になった。

 

酔って楽しそうな人もいれば、仕事で疲れた人も、また今から仕事に向かう人も、

終電はそういった「何か」がないと、乗れない電車だ。

そこに、俺はラフミックス終わりの楽曲たちと乗り込む。

 

中吊り広告の、すぐに捨てられる言葉で書かれた、下世話な見出しを流し見しながら、いつも同じことを考える。

スタジオの帰り道は、決まっていつもだ。

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俺は、初めてラップした時に、どんなラッパーになりたいと思ったのか。

音楽そのものが好きなのか、はたして一人でも音楽が出来るのか。

ただただラップが好きで、良いラップがしたくて、それをし続けるために何をすべきなのか。

また自分の音楽のクオリテイを押し上げるために、そしてずっとフレッシュでいつづけるために何が必要なのか。

毎回、毎回、帰り道はそれを、ずっと考える。

 

小さな満足を積み上げて、振り返ると、俗に言う「いい年」に差し掛かっていて、

ずるずると敗退と酒と愚痴を、繰り返して夜から消えていく同年代や先輩を見て悲しい気持ちに何度もなった。

 

この終電から、もし誰かが、目的地ではない駅で降りたとしても、

誰も止めないし、誰も困らない、それと同じなんだろう。

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音楽で稼いだお金を、音楽だけに投資し、さらに良い音楽をまた作る。

「食う」「食わない」の二元論から、抜け出たところで音楽は出来るはずだ。

どんな人生だって歌う価値はあるし、歌えるはずだ。

あるとすれば、ただ「歌う」か、「歌わない」かの二つだ。

毎回、毎回、帰り道はそれを、ずっと考えていた。

 

今、出揃ったアルバムの曲を聴きながら、この文章を書いている。

バトルが弱くても、ワードローブには洗い立てのヘインズとデニムだけでも、

目の前の浅いトラップにはまらなくても、あのTVにでなくても、何かに属さなくても、

まだまだ俺は笑ってられる。そう確信できる、一枚になった。

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そして、たぶん、このアルバムが俺を、もっと遠くに連れて行ってくれる。そんな予感が、ひしひしとする。

1時間ライブ、 peko やんとの 8 耐 4 都市ツアー、その後も面白いことを考えてるから。

遊ぼう。平日がクソな俺たちは週末ぐらい、腹の底から笑うべきなんだよ。

そうだろ。

 

そして、俺が笑って遊べるのは、全部、これのおかげだ。

やっぱり、ラップは、HIPHOPは、音楽は最高だ。

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ここから、リリースまで、映像や文章も含んで、もう少し話ができればと思う。

俺は、ちゃんと分かってもらいたい人間だから、気が向いたら俺の話を聞いてくれ。

そして、音源を手に取ってくれ。

文章が疑わしいなら、生のライブで顔合わして、俺の音楽を聞いて見てからいい。

なんせ、俺はお前に聞いてほしいんだよ。

 

「優しい日本語と腐らずのサンプル」ユアフレンドKZ、ぴーす。

 

アルバム詳細

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予約:

ucdfbr.thebase.in

 

タイトル:CASK

アーティスト:KZ

品番:DFBR-011

価格:税込 2160

リリース日:1/16

 

1, Go ahead

2, 0neT1me4YaM1nd

3, TGIF

4, BEALONE

5, Seize the day

6, ダンスは続いていく

7, You talkin' to me?

8, イーエックス

9, PAiN

10, Bad day

11, Phantom Thread

12, Let go

 

All Word by KZ

 

1, 2, 3, 4, 5, 6, 7, 8, 10, 11, 12

Track by ONGR

 

9

Track by dio j

 

All Recording by COSMICNOTES ANNEX

 

All mix and Mastering by Cosaqu

俺らは、なんのために戦うのか。 / 2018 UMB大阪 後記

久々に長いものを。

前の UMB も後記を書いたので、今回も。

(2 年前の記事は下記。)

kz-thr.hateblo.jp

 

前置き

2年前のUMBのあと、俺はあの河合の高台にある DFBR のブースにこもり、dioさんと二人でずっと曲を作ってた。

そして、1stアルバムの主要曲が、かたまりだしてからは、ライブばかりだった。

今年の春に1stのアルバムを出してからは、さらにそれが加速した。

伝えたいことは、出来る限りライブ中に伝えようと決めて、

ライブの精度をあげるために、汗かく日々を過ごしてた。

そして、それは今も続いてる。

俺は、俺を必要としてくれる人と目を合わせて、話したいと日々強く思ってる。

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例えば、Twitterなんかも、ほぼ告知だけになっていった。

あと、このブームに思うこともあり、バトルとは距離おいていた。

バトルから離れると、さも死んだ、終わったように扱われるけど、

俺のリスナー、大阪のお客さん、大阪の若いプレイヤーは俺が今どれだけ MC として生きてるか知ってくれてると思う。

 

「バカにした奴を見返すため ラッパーは何度も生き返るんだぜ」ってわけ。

 

サイファー、バトルが出自と理解して、それを取り除いて、

俺は、また地道に積んでいこうと思ってる。

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有名になる、バトル勝つ、メディアに出る、みんなに尊敬される。

それは、すごく甘美なんだけど、でも、バトルに勝ったから、

メディアに出たから、良いラップが出来るようになるのかと言われると違うわけで。

分かってるくせに、時たま間違えそうになる。

そんな自分が浅ましくて、悔しい。

 

例えば優勝する前の俺と、したあとの俺のラップは何も変わってない。

 

つまるとこ、良いラップをして、良いバースを書いて、良い曲を作って、良いライブがしたい。

そう思うと、バトルは自分の音楽活動の中に不必要だな、と。

そりゃ、バトルも出て欲しいと、ブッキングがあれば、それは喜んで応える。(正社員さんが声をかけてくれた、戦極18章もそうだし)

ちゃんと KZ を、必要としてくれる人には、持てる力を使い応えたい。

 

ただ、良くも悪くも俺はバトルより、ライブの需要が多い。

ありがとう、周りのオーガナイザー達。

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臆せず言うけど、決して俺は、バトルが強い MC ではないし、

さらに、今さらバトルが強い MC になりたいわけじゃない。

8小節2本で、自分が何を考えているか、

どんな人間なのか分かってもらうのは、俺には難しすぎる。

そして、8小節2本で俺を判断してくる人のために、俺は自分や、自分の音楽を使いたくない。

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1 MC 1 DJ で、誰も傷つけず、傷つかず、目の前のフロアが幸福に包まれる。

8小節2本のバトルより、16小節3バースの曲。

そして、俺のライムが誰かの生きる糧になる、自分にとっての音楽がそうだったように。

そんなラップがしたい。もう、30歳もすぎたんだから。

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なんどでも言う、

良いラップをして、良いバースを書いて、良い曲を作って、良いライブがしたい。

ほんと、それにつきる。

 

「良い」って何かを語ると、多くが必要になるので、それは俺のライブやアルバム見て聞いて、感じて欲しい。

「生活」を人質に、「仕事」を言い訳に、「金」をぶら下げられて、ダサいことをするなら、こっちから願い下げ。惑わず間違わずに。

 

当日

ここいら、ふぁんくのバック DJ をすることが、よくある。

人のライブを後ろから見てると、勉強になるし、

何せよ、俺は梅田の MC たちのビッグファンなので、近くで観れるのが単純に嬉しい。

去年はテークを神戸に見に行った。

今年は、ふぁんくが大阪予選でライブをするとのことだったので、ノコノコとバック DJ をしにいった。

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前置きの通り、今は UMB すら関係なく、自らエントリーして、なにかのバトルに出る気はなかった。

それでも、リハ前にトーナメント表を見ながら、あの大阪予選なのに、枠が 10 弱も空いてて寂しい気持ちになった。

 

2 年前にも書いたが、やっぱり、 UMB は年に一度のお祭りで、

大阪の様々なラッパーが集まって、よしわるしをぶつけ合い、話し合い、大阪の顔を決める。

そんな大会だと俺は思ってる。

だからって、前にも書いたけど、別に Libra 派ではない。

むしろ、今もその派閥争いみたいなのがあるのかも、知らないぐらいに、そこから離れている。

根本、そういうシガラミは大嫌いだ。犬のクソよりも価値がない。

それでも、 UMB 大阪予選って場所がくれたものは多くあった。

だから、空いた枠を見ながら、「枠があって、当日エントリーする MC がいなくなったら出よう」と腹を決めた。

それぐらいは、俺にも出来るし、しなきゃいけないと思った、勝ちあがっていく若手に花添えてやろうと。

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あの 2 年前とは逆にふぁんくが、「出ましょうや」って言ってくれたし、

若い MC に話したい、見せたい、またバトルだけが好きなリスナーに伝えたいことはたくさんあったから。

本音でいうと、戦極大阪の時のように、ライブで伝えれると一番いいんだけど、

ブッキングを得れないのは、自分の力不足だもんで。これを機に、来年は大阪予選でライブしたいな。

 

ジントニックを片手に、楽屋で 2 年ぶりの MCバトルを楽しみながら、枠が空くかを、みていた。

6 枠目か 7 枠目で出る人が途絶えて、念のために 1 枠待ってから、

ほかの飛び入り参加がいないことを確認して、楽屋から舞台に立った。

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久々に、コンパスの板の上へ

飛び入りで舞台に上がると客さんの歓声があがり、素直に嬉しかった。

今も大阪のお客さんは、底抜けに優しいな。もうそこにいないのに、俺を知っててくれた人、ありがとう。

その瞬間、ここは嘘ついちゃいけない、勝ちに絆されたらいけないと強く思った。

確か、先行の 1 小節目に「バトルなんかどうでもいい 勝ちに来てない」と言った。

嘘だ、と言われそうだけど、本心だった。

久々のバトルは、それはライブと違う、嫌な緊張だった。

楽屋に戻り、しかしほんとにバトルが苦手で弱いなーと苦笑いした。

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1 回戦、 2 回戦は初めて会う MC だったけど、 3 回戦の K-spit からは知ってる MC 達だった。

今回の大会、そして最近の大阪を語る上で枚方サイファーは外せない。

 

俺も、月曜のあの公園にサイファーしにいくし、

あの輪っかはラップ好きな気持ちの良い奴ばかりで、枚方サイファーは最高な輪っかの一つだと思ってる。

嫌がられるかもだけど、昔の梅田っぽくて居心地がいい。

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けんしろーくんに、俺はこう思うってのを、しっかり話せたと思う。

枚方勢の多くには、8小節2本より、 30 分のライブが似合う MC になってほしい。

無駄な老婆心だって、怒られそうだけど。

 

その後、ふぁんくのバック DJ だった。

キレキレのラップと抜群のユーモアで、後ろから楽しませてもらった。

ほぐしラップから始まり、ライザップビガップで終わる 20 分だった。

何度聞いても、ふぁんくの次のアルバムからの曲たちは、

どれも「相変わらずラップうまぁ。。。」ってなる。

2018も、ふぁんくはラップが抜群に上手くて、そして群を抜いておもろい。

梅田は最高だ。

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ここからが大阪予選の山

そして、 4 回戦はじょうだった。

じょうと楽屋で話してたけど、バトルするのは、実は初めて。

オーバーザトップであるかな?と思ったけど。

 

じょうが、あえてヒールに向かうことに、共感する部分が昔からあって。

 

あと、これはバトルで言ったことやけど、いつぞやの華金

「じょうくんが俺のライブを一生懸命見てたよ」って女から聞いて、

単純で、恥ずかしいんだけど、俺は前よりじょうを好きになってた。

 

それと、少し前に難波パークスを通ったらでサイファーを見つけて、

その横を通り過ぎる時に嬉々として、じょうがラップしてた。

「あぁ、こいつもやっぱ、ラップ、サイファー好きやねんなー」と思った。

そんな相手を、無理に削る勝ち方はしたくなかった。

 

試合後にじょうが舞台で少し話したみたいで、俺はそれを聞けてなかった。

ただ、後日の又聞きだったが、それは清々しい表情で気持ちいいコメントを残して舞台を降りたと、

知り合いの女の子が言ってた。

じょうから見ても、たぶん、いい試合だったんだろうなと、胸をなでおろした。

 

うん、今書きながら、思い返してもこの日、じょうとやれて、ほんま良かった。

ありがとう、じょう。

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準決勝はパンチライン星生まれのテリオ。

ベスト4の時点で、残っていたのが梅田サイファーの2人にJR大阪サイファーの2人。

またはアマチュア、それか華金4人。呼び名は何にせよ、全員が身内で嬉しく、誇らしかった。

そしてトーナメントが、ふぁんくはジークレと、俺はテリオとで、

「やっぱ UMB はドラマがあるなー」と1人で、楽屋で二杯目のジントニック飲みながら、ふけっていた。

ふぁんくとジークレの試合は、手に汗握りながらヘッズとして、かじりついて見させてもらった。

そして、ふぁんくが勝った瞬間は、普通に喜んだ。

この日も、ふぁんくは「ここにあり」ってほど、血気盛んな若手をなぎ払ってた。

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次に、俺の名を呼ばれ、楽屋の階段を踏みながら、

ふぁんくと決勝でラップできたら、ええなーと、なんとなく考えてた。

 

その日も、テリオは爆発力が凄まじかった。

2 年前からさらに進化してた。

今や、お客さんもミステリオって言う MC を理解しきって、

次に何言うか、何をするかを待ち望んでる。

1 回戦から、俺もリスナーとして、その爆発力を楽しませてもらった。

 

テリオとは、2年前のエンターでも当たって、その時も似た話しをした記憶がある。

そして、あれからアマチュア華金で、なんども一緒に遊んで、

テリオのラップが、ライブが、良くなっていくのを近くで見てて、

そんなテリオへ、2年越しに伝えたいことがたくさんあった。

ウケればいいバトルに慣れることは怖いと思う。

どこまで伝わったかは、またテリオと一緒になれば分かるはず。

 

それにしても、8小節4本でも全部伝えるのは難しいなーと思った。

テリオ、次のアマチュアの時にでも、 noon の外のベンチでまた話そうぜ。

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少しだけ、脱線して。

あの日にジークレが触れてたことで、いろんな MC からも「レベルが低い試合が多い」って聞いてた。

もう、正直、バトルの動画はほとんど見ないし、現場にもいなかったので、ピンとこない部分もあったけど、1回戦なんかは「なるほどな」と思う瞬間もあった。

俺たちの名誉のために言っておくけど、ベスト8ぐらいからは、さすが大阪やんけ、と惚れ惚れする出来のラップが多かった。

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例えば、司会の DO BOY さんも、俺のバトル終わりに「 KZ くんのマイクの持ち方を見てください」って言ってたけど、そのレベルの MC もやっぱり多かった。

でも、俺も昔はそうだった。

サイファーばっかで、韻踏めば勝てると思ってた。

そりゃ、何年も盲目だった。

 

決勝のバトルでも触れたけど、 R やふぁんくの呪縛はあって、

さらにもっと言うと、ドイケンや古武道さんのもかな。

なかなか、カッコ悪いこと書いてるなーと思うけど、嘘つくのは嫌だから、正直に。

あれだけ、上手い MC がいると、素直に憧れちゃう、それも毎週、毎週見てると余計に。

同じアティチュードで、同じルートで勝負しないと、いけないと勝手に解釈してた。

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Nas がフローを手に入れるのに 10 年って言ってたけど、ほんとにそれ。

やっと、最近、自分がどんなラッパーでラップをすべきなのか分かりだした。

これは、優勝報告を dio さんにした時に、話したことやけど、俺は今回のソロアルバムを作ったことで、ほんとに救われた。

多くの歌詞を書いて、やっと自分がどこから来て、どこに行く MC なのかが見えてきた。

そういうアティチュードの部分もだし、あとはブースに向かうことで、ラップの基礎体力が、さらに養われた。

 

自分はえらく、遠回りしたけど、それも含めてやっぱ、ラップ、ひいては音楽を、いいなと強く思う。

良いラップするのにバトルには勝てない MC たちに、バトルの結果だけでマイクを置いて欲しくない。

負け続ける夜こそ、ペンを走らせようぜ、と思う。

プレイヤーとしても、リスナーとしても、出来るだけ、たくさんの良いラップを聞きたいから。

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さて、決勝へ

バカみたいな感想やけど、楽しかった、その一言につきる。

なんだかんだ10年間以上、一緒に梅田でサイファーしてる、それも一番古い仲間と UMB 大阪の決勝で当たる。

文字すると改めて、それは幸せで素敵なことやなーと思った。

なので、バトルで言った通り、大阪は俺が獲ったから、ふぁんくにリベンジ枠を獲ってもらって、本戦でも遊びたいな。

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あと、Rはともかく、今回はpekoやんも、HAMAYAもいなかったのは少しだけ寂しかった。

古武道さんもドイケンもテークもたまこぅも。2年前に書いた通り、運良く俺が優勝したのに。

クローズを、みんなで遊べなかった。

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それにしても、勝ちたいと心底、願った時には、あんなに遠かったのに。

ほんとに数奇で面白い。

でも、俺は、飽くことなくレペゼン梅田で、この大阪のシーンと、そこから見える多くの日本語ラップを愛してる。

年末にブームの震源地のあそこに出向き、俺と俺らと、さらには大阪のシーンをラップし、

知ってもらって、それが俺らの夜に、俺らの音楽につながり、結果として多くの笑顔が増えるなら、やらなきゃなとも思う。

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でも、浅いとこでのスキル比べも、知らない人を削って勝つのも、もうしたくない。

幸い時間はある。あそこで何を話したいのか、多くのプロジェクトの制作の合間にゆっくり考えるよ。

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後書き

優勝したあとですら、素直に言う。

俺よりバトルが強い MC は大阪に腐るほどいる。

ドイケンと昨日スタジオに入りながら話したけど、 TERU とかほんまに、うまいもんな。

 

俺は、バトルというフォーマットや、もうこのシーンは自分の主戦場じゃないと知ってる。

それに、「プロップスを得るため」「CDを売るため」と割り切れるほど、自分の中でラップがビジネスになってないし、いい歳こいて大人になれてない。

ネタを仕込んで、嘘ついて、耳障りいいライムで小節を捻じ曲げてまで、もう勝たなくてもいい。

そんなところ。

 

俺は書かなきゃ、駄目な人間だって、自分でもわかってるから、

この熱が、冷めてしまって歪な形になる前に、ここに記しておこうと思い、ここまでペンを走らせた。

 

最後にこれも触れておかないといけないと思う。

サイファーの始祖」なんて、よく分からん語られ方。やっぱ、すごく腹立たしい。

サイファーなんて、俺より遥か前に生まれた文化やし、再三言うけど梅田サイファー自体も俺が作った訳ではない。

もっと言えば、渋谷(ダメレコの方)や名港の方が、先輩やし。

それに、サイファーと一概にいえども、「サイファー」の前に地名が来て、その地名ごとのアティテュードや特色があって、、、

と、俺は、サイファーについて話すと、止まらなくなるぐらい、サイファーが好きなんで、余計に腹が立つ。

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小さなことだけど、そういうリスペクトが足りない扱い方をされる瞬間がバトルシーンには多い。

他の MC は腹立たないのかなと思う。

俺たちを使って、金儲けしてるんだから、俺たちに傷つけんなよな。

ほんまに、「雑巾ちゃうぞ、人間は」ってなる。

小さいことやって、分かってるし、口にすると疎まれるんやろうけど。誰かは言わないと。

 

俺は、俺って言う人間を分かってもらうために、ラップをしてて、

マスコットやサービス業でもなく、腐っても MC 、アーティストだから。

(ちなみにこの件のあと、正社員さんは、わざわざ俺に電話してきて「KZ、怒るから怖い」といいながら、 18 章のコピーの了承をとってきてくれて、その丁寧さに笑った。でも異名は、ばっちりダサかった。自分で考えるのも違う気がしたから、 OK しておいたけど。)

 

あと、ずっと前から思ってるけど、早くバトルの関係者には気づいてほしい。

MC を消費してバトルというコンテンツを作っても何にもならないことを。

何人が登っては、梯子を外されて、キャリアを断絶され消えていったか。

その裏で希釈されたバトルイベントが、ガンガン増え続けていってる。

そこには、正しいメディアやガイドラインもなく、お客さんも若い MC も道に迷ってる印象を感じる。

あんなに劇的な祭りだった、 UMB ですら、もう荒んでる気がした。枠に空きがあったり、お客さんが少なかったり。

かと言って、地方の小箱のイベントも、相変わらずスカスカか、いても若い MC がお客さんになってる。

ただ、東京の大きなバトルだと高額な数千枚のチケットが完売になる、そして後日その動画は数十万回る、

じゃあ、そこにいる人たちがさらに、奥に進むためにはどうすればいいか。

それを、バトルで美味しい思いした、またはしてる人たちが考えるフェイズに来てる気がする。

 

その裏で、俺は何をするか。

いくら優勝できたからといって、幾分前から、もうそこにいないし、自らは戻らない。

俺は、俺と信頼できる仲間で良いと思うものを作り、空いた時間に土曜の歩道橋でサイファーをして遊び、

Stomp 華金を、 noon でアマチュアという、いかしたパーティーをひらく。

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ただただ、それを続ける。

声を大にして言う。

なんで、音楽して「不幸せ」にならなあかんねん。

俺が、この勝利に絆されて、間違わないように。

俺の好きな MC 達が、俺と似た分岐点で迷わないように。長々と書いた。

読んでくれて、多謝。

 

最後に、大阪、今年は俺を選んでくれて、ありがとう。

賛も否も受け入れて、なすべきことを。

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もしラップがしたいなら、土曜の歩道橋に。

俺らの音楽が聞きたいならアマチュアか、華金に。

気に入れば、俺らの音楽を手に取りプレイリストに突っ込んでくれ。

これからも、たくさんの曲を作り、たくさんの夜を祝福し、幸せな音楽に包まれ、俺は進んでく。

最後に、やっぱり、「嗚呼、人生は綺麗」だよ。

 

ぴーす

 

アザーサイド Wirtten by doiken

【まえがき】
 
読み物がいいやつは
KZさんのやつもっかい読んでな。
 
【あれから】
 
2014年から作り出して、
何度も行き詰まって、
2016年に制作が一気に進むような
イデアが出てきて、今に至る。
 
まぁ詳しい制作のストーリーは多分KZさんが
書いてるやろから、
自分はそれぞれの曲のなんやかんやと、
自分が何考えてたか思い出して書いてこうかな。
後KZさんが書いたやつ見てないから
どんな風になってるか答え合わせも・・・。
 
【曲】
 
1.リバース
早速何でこのタイトルにしたか
あんま覚えてへん…。
 
元々、制作初期〜中期にかけては、さ
このアルバム自体を
前作“PLAIN”のパート2的なもの
しよかなーおもてたから、
当時と同じテーマで曲調が違うやつ作ろう
って考えてた気がするけど、
これだけは別で、
偉大なるワンループに引っ張られた形。
 
KZさんのバースの着地〜アウトロ
かけてが必聴ポイント。
このリフレイン気に入ってる。
 
2.Set,Go pt.2
前作“PLAIN”の2曲目のブラッシュアップ。
かなり初期段階に出来てた。
これもビート聞かせてもらった時に
めっちゃくらったのを覚えてる。
 
サビが上手くハマってて良きかなと。
「コルテッツで憧れてるケンドリック」
ってラインが、時代を感じさせる。
リーボックやもんね。
 
3.Wake Up For What
ご存知 起きる。
「真ん中で折ってそれぞれの
テーマが表裏になるように」
っていうコンセプトに合わせて、
この曲は制作後期に作った曲。
 
朝の道中…学校向かう原チャ乗りながら
バーって書きあげた気がする。
 
当時漫画「ピースメーカー」にハマってた様子。
最後の最後のイェーがかっこいい曲。
 
4.Won't Stop feat.テークエム
2013年の曲にテークさん入ってもらった形。
三者三様にラップが伸びてていい感じ。
 
自分のバースに関して言えば、
アイスピットファイヤから
(パイルドライバー)にかけての
小節がよく出来てるかなと。
 
この頃ぐらいが多分ライムを、
1小節/2小節のケツって考え方ではなくて、
4-8小節グループでスキームとして
捉えられるようになって来た時。
 
自由になりました。
 
5.拘り feat.ふぁんく
構成がいい感じな曲。
俺とふぁんくさんは
こっち側で勝手にやけど
相性いいなーと思ってて、
そこを活かした形。
 
北摂の曲から全員の
進歩が見えてすごく好きです。
 
KZさんが作ったフックが
勢い出すのに一役買ってる。
 
ちなみに俺の作ったフックは
アウトロで使いました。
逆やったら微妙やろから
名采配やったと思う。
 
6.鼓動
真面目な曲。
死がテーマの曲が先に出来てて、
その後に生がテーマのこっちが出来た。
 
当時あんまり子供持つこと
とか考えたことなかったから
書くのが難しかった曲。
 
自分のバースでは、
「っラジオから25個目の染色体」
のフローがベストパートです。
 
7.Hurry
ご存知時間がない曲。
ビートかっこよすぎて
飛びついたこと覚えてる。
 
ストップウォッチ/スポーツ報知
この素晴らしいライムが浮かんだ時点で
俺のこの曲での役目は果たされたので
3バース目をKZさんに譲った形。
そしたらこんなキレてるバースが
返ってくるとは思いもしてなかった。
 
こういうビートで気をつけることは、
詰め込みと間空けるときの緩急。
上手くハマった時はどっちに対しても
良い作用が出るなーと思ってます。
 
8.一緒にいた feat.たまこう
家族が離散する曲。
ちょっと言いすぎたけどそんな感じ。
これは…たまこうさんのフックかな。
 
やっぱコーラスワークまで
揃えて作ってくるところが、
普段どんなけ音楽聞いてるか
教えてくれる感じがする。
めっちょ参考になりました。
 
9.旅 feat.たうりん
この曲がちょうど真ん中。
旅=非日常。
この曲だけ対になるテーマが無い。
 
歌詞は直してないけど
取り直した曲。
もともともっと優しい声で
レックしたけど、なんかちゃうなー
なってやり直した。
結果いい感じなりました。
 
たうさんのバースは
人生を旅になぞらえてて、
アルバム的にも大事なバースになりました。
CD来たらすぐ送りますね。
 
ツレと飲む曲。
再集合というかなんというか、、、
久々会うと楽しいよねー、みたいな。
前の曲のたうさんは今高知に住んでるから、
そんなこともイメージしながら作った。
 
11.Stop
時間がある曲。
俺のバースに関して言えば、
このチャンスSAIKOU☆
モーメントくんのSAIKOUって曲に
インスパイアされてます。
 
「人生のご利用はもっと中長期的に」
っと、焦らなくてもええよーって
語りかけてます。
 
12.Hold On
死ぬ曲。
乗り越えたり、忘れたりするんじゃなくて、
「留める」みたいなことをイメージして。
 
特に書くことない。
 
13.Favorably Change feat.tella
好ましい変化。
tellaさんのビートがすごく良くて、
ドラムが半分だったり、気持ちい音色やったり、
とても後押ししてくれた記憶が。
 
進路について色々思案してた親しい友人に書いたバース。
言いたいこと言ってたら長くなっちゃった。
肩の力が抜けてて、気持ちい仕上がりですね。
 
14.立ち止まる
サビを最初に録った時に、
KZさんから某ラッパーに似すぎてるから違うのにしてと言われ、
頑張ってひねり出したやつ。
結果前よりめっちゃくちゃ良くなって、最高でした。
 
15.おやすみ
寝る前に聞くと間違いなく幸せ。
 
16.Place to Return
ビート聞いた時に、
ホワイトベースに向かうアムロの姿が見えて、
そういうテーマにした。
テークさんの声使わせてもらうのは俺のアイデアで、
ものすごく効果的やったと思う。ありがとうテーク兄やん。
 
17.tiktak
お家に帰る曲。
この何年かライブでやり続けて、
かなり手ごたえがあります。
序盤・中盤・終盤 隙がないと思うよ。
PV見てください。
 
【これから】
今回収録されてる曲たちは、
俺にとっては上に書いてる感じで…
 
みんなの耳元でどんな意味を成すかは、
すごく楽しみな部分でもある。
 
またどっかの街で会えたら、
感想聞かせてくれると嬉しいで、
そのためにも色んなとこ行けるように。
 
何より手にとってくれた人に感謝を。
また遊ぼうぜ!
 

 

 

あれから 1 つ分かった事が「 (not only) Two Sides」ってこと Written by KZ

「俺たちはこれからだぜ」

最初は何だったか、良く覚えている。

 

別に、それが劇的だったから覚えているわけじゃない。でも、なぜか記憶に新しい。

2012 年、俺はボロボロになりきる前のミラに乗ってたし、ドイケンはまだ学生だった。

その頃は今ほど、音楽を作ることの素晴らしさを理解してなかった。

フリースタイルで事足りると思ってた、ほんと愚かで稚拙で笑える。

 

多分、サイファーの帰りがけに、「翌日に DFBR にいくけど、ドイケンも行かへん?」と誘ったのが、この話の始まりだ。

華金についての話の中でも触れた場面。

kz-thr.hateblo.jp

 

 

翌日、王寺へ向かう168 。ドイケンに車内で、その日に録音するトラックを聞かした。

9th Wonder のトラックだった。今も昔もドイケンのフットワークは、春の風より軽い。

「このトラックで俺も書いていいすか?」と言ってきたので、テーマを伝えた。

ドイケンは嘘みたいな話だけど、 DFBR に着くまでに書き上げた。

 

その時の曲が Plain Cypher だ。

 

”しがらみなんてへったくれ 嫌になったら電話くれ

朝までサイファーしようぜ 俺らはそれぐらいしか”

 

時節により、多くのものが変わったが、これは今でも、変わらない。

 

この 1 曲がきっかけで、華金 Live をするようになった。

どちらともなく、まとまったものを作りたいと話したような気がする

あの時の俺たちは、単曲を作ってあげる、単曲を作ってあげるという行為に飽きが来てた。

 

毎週、 DFBR に行っては、トラックを決めて、その場で曲をとって Sound cloud UP してた。

そして、俺とドイケンは、多分ほとんどの曲に参加してたんじゃないかな。

音楽とお金を切り離すと、オナニーを覚えた猿みたいにある面白さを見つけると没頭する嫌いがある。

今考えると、ほんとにどれだけ歩みが遅いんだと、自分でも嫌気がさす時があるよ。

 

 

Plain Intro 走る哲学者」

あの夏の合宿は刺激的だった。今でこそ、製作の合宿は馴染んできたし、興奮も落ち着きだした。

でも、あの時は dio j さんも、俺も、ドイケンも、その場に居あわせた featuring の皆もワクワクしてた。

フリースタイルは、その瞬間。サイファーは長くても、一晩。曲作りは一日。アルバムは数ヶ月。クラシックは数年。

 

そして、初めてのアルバム作りだった。俺たちだけで始まって、俺たちだけで終わる。

ビートから歌詞も、レックにミックスもマスタリングも、ジャケットのデザインも。

全部だ。

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すごく誇らしかった。

まず、自分たちで全てやる。その上でクオリティをあげる。そして出来たものが、何かをもたらす。

自分の声が遠くまで響くことを味わった。

身内の少しだけ、悔しそうな顔を見るのも、名も知らない人が感想をくれたのも嬉しかった。

 

その後、俺は横浜にいく、この話はまた、ソロのアルバムのタイミングででもしたい。

曲作りをする上で、遠く離れたことは功を奏した。

 

「あれから 5 年 そりゃ、まぁ時が経ってる」

俺は、1人の時間が爆発的に増えた。

その時間でテーマを考えて、歌詞をその場ではなく、仕事の行き帰りに、また1人の休日に書く。

バースに使える時間が増えたのだ。その分、歌詞の強度は増したと思う。

「人生は美しい。良くある人生ですら、実はどの瞬間も美しい」と言うのを、いろんなテーマから書けたと思う。

 

ブースに入るたびにお互いの進化が見えた。

ラップをドイケンに勉強させてもらう瞬間も多かったし、トラックメイクを dio j さんに教えてもらうことも多かった。

この期間を通して、ほんとにレベルアップができた。

 

ただ、俺の進歩は全て、歌詞に帰結するので是非、小難しいことは抜きで歌詞を味わって欲しい。

掛詞や比喩やタブルミーニング、んな手法は素晴らしい歌詞の前では木端でしかないから。

横浜特有の坂道は、俺の歌詞の足腰も鍛えてくれた。

野毛山から望む町の温もりや、深夜のみなとみらいの寂しさは今でも昨日のようだ。

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「見下して文句より痺れる曲を」

前後したが、最初にできた曲は「 Set,Go pt.2 」だったはず。

えらくドイケンが、トラックを気に入ってくれたのを覚えている。

シャワー浴びてからクールグリースで髪の毛を固めて遊びにいくような、ご機嫌なトラックだ。

 

そこからピースになる曲を作っていった。

tiktak 」も、「おやすみ」も前半に作られた曲だ。

Wonʼt Stop Remix feat.テークエム」や「旅 feat.タウリン」や「Reunion」もそうかな。

多分、このころの自分は梅バムやソロで得た感覚を、さらにブラッシュアップしようと躍起になっていた。

 

中盤からは、横浜での孤独を糧にトラックを作っては、まとめてドイケン送った。

そして、 テーマを並べて、アルバムにおいて、何が足りないかを真剣にディスカッションした。

 

自分がその時に経験したことを曲のテーマにすることも多かった。

 

例えば「鼓動」はみゆきと籍をいれたことからだし。

Wake UP For What」は人生で仕事の意味合いが増した事からだし、「Hold On」は職場の友人の自殺からだった。

数年ぶりに腹違いの妹と会って妹の仕事を聞いたことで「一緒にいた feat.たまこぅ」を書きたいと思ったし。

ほんとに人生は、フォレスト・ガンプの言うチョコレート箱だ。

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あと、「Hurry」や「立ち止まる」といった良いトラックを作れたのも嬉しかった。

横浜時代はずっと1人で作り続けてた。 300 曲以上作った。

たまに帰って、 dio j さんに聞かして褒めてもらい、またフィードバックをもらえるのも嬉しかった。

日曜の夕方、17時のチャイムがなる少し前、曲作りが落ち着いた時間帯、

そんな時に DFBR のあのスピーカーで流すまでが自分のトラックメイクだった。

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そして、中盤から終盤に向かいだす。

ディテールとしてどんな曲が足りないか。

また、長く時間が経ち、 Rerec を行いたい曲がないか、かなり細部まで詰めて話をした。

 

「拘り feat.ふぁんく」は、プロジェクトの始まり時点からふぁんくには参加をお願いしようと話してた。

N.C.O.D.」から「デスプルーフ」、さらに「The Helm」と、 3 人では不思議と曲をたくさん作ってる。

しかもどれも良い曲だ。今回のも当然。

一番近いところに、一番好きなラッパーがいるのは、幸せだ。

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Favorably Change feat.tella」は、 DFBR での空白みたいなの瞬間に生まれた気がする。

HOOK の歌詞書かしてもらった。

tella と曲を作る時には HOOK を書かしてもらう事が多い。

tella のメロディーは抜群なので、歌詞を書くことが至極楽しい。

いまとなっては、あの上星川の大きなワンルームでの tella との曲作りが懐かしい。

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フィーチャリングは 5 年を通して、そのタイミングで居合わせた人や、

曲のために戻ってきてもらった人など様々だ。

ほんとは R も入って欲しかったしコンビニのジョンのその後を描きたかったけど、 R が忙しすぎた。残念。

ジョンがあの後、どうなったかはまた次回にでも。

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そして、一番最後に出来た曲は「Place to Return」だ。

俺はこの曲を、良く聞く。

common の声ネタもハマっているし、スネアの余韻も良い。

歌詞の内容も好きだ。

 

15 年の年末、仕事納めの人が多く多幸感に溢れた、あの街。

潮風と散歩とブラックコーヒーが好きになった、あの街。

好きな娘と初めて2人だけで生活した、あの街。

 

その街、横浜の最期の夜、多くの人と泣きながら握手や抱擁をした。

10代の女の子がいれば、同い年ぐらいの奴もいたし、50代の男性もいた。

そんな人や場所や事柄を、差し置いても、帰りたい理由があった。

それが何か、この曲も含めたアルバムを通して伝われば嬉しい。

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「俺がただいま 君がおかえり」

そうして、作り上げられた 17 曲は珠玉だ。

アルバムを聞いていると、いろんな人の顔が浮かぶ。

良いやつも、そうじゃない奴もいるが、今になるとどの人にも「ありがとう」と言いたい気分になる。

 

「痛む身体 満足げな顔 明日には誰しも忘すれちまうことさ

それでも一つも手抜かずやった 信号待ち 人知れず 俺は笑った」

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よければ、手にとって欲しい。素直に、いろんな人に聞いて欲しいと強く思う。

  

ゆっくり、ライブのブッキングも入り出したし、君の街に俺とドイケンを呼んでくれ。

良いライブするからさ。

そして、君の街に呼ばれたら、いっしょに遊ぼうぜ。

「Introspective」全曲紹介

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「Inttrospective」全曲紹介

衝動

初期衝動に突き動かされ無我夢中でラップに没頭していたあの頃、ラップだけが自分の生きる意味であり心の支えだった。

けれど駆け出しから10年、結婚や子供の出産を経て自分の中で「ラップ」への情熱は少しづつ確実に薄れていった。

孤独が原動力だったこんな自分にも親友と呼べる友達が出来て、更には家族が出来て。この10年で「俺にはこれしかない」ってアティチュードは完全に消え失せた。

そんな風にして、ラップを辞めていく人も多いと思う。似たような道を歩いたからこそ少なからずその決断は理解出来る。

 

でも、それでも、それなのに、今も俺はこの上なくラップが好きで。

幸せな家族生活も友との時間も心に巣食う怠惰でさえも、この想いを掻き消す事は出来なかった。

 

この曲はそんな未練たらしい男の、葛藤と決意の歌。

 

Life Is Gamble

恐らくこれを聴いている人の九割は何のことを歌っているのか全く分からないだろう。思考がフリーズしている事だろう。

分からない人にとっては退屈かもしれない、けれど分かる人は間違いなくガンフィンガーぶち上げな筈だ。

世間から冷たい目で見られ、クズと蔑まれし我が同志もとい養分達へ捧ぐ。

 

梅田

バトルでもない、バトルの為の練習場所でもない。此処には思惑なんて物は存在しない。

ただ「ラップがしたい」、その気持ち一つだけ。

そのシンプルな想いこそが10年続けられる理由だと確信してる。

 

毎週土曜梅田歩道橋、是非お越しを。

 

今の、君のままで 

「コンプレックスを武器に」これぞヒップホップの精神。光と闇は表裏一体、何も隠す必要などないのです。

 

痩せたい。

 

You

ヒップホップシーンでは「ラブソングはダサい物」と頭ごなしに断罪する傾向がある。知ったこっちゃない。

固定観念に縛られず自分の気持ちに正直に歌う、むしろそれでこそラッパーだとすら思う。

 

幸せは時に大きな壁となってペンの行く手を阻むけれど、だからと言って諦めるでも無く無理にぶち当たる訳でもない。

時間をかけてゆっくりと乗り越えていこうかってな歌です。

 

浮上

孤独を抱え、心の闇に囚われている人に是非聴いてほしい一曲です。

安易に「未来は明るい」なんてそんな無責任な事は言えないけど、それでもきっと幸せってやつはどこかに在って。

今はまだ見えないかもしれないけど、自分自身がそうであったようにいつか見つかる日が来る。

だからなるべく心の闇に閉じ籠もらないで、少しづつでも良い方向へ進むイメージを持って。そんな曲。

 

オレオレ詐欺 

理想のラッパー像を演じるよりも、自分のままで誰かの理想になれたらいいね。そんな曲です。

 

未来

怠惰に飲み込まれる事なく希望を捨てないでいれば、きっと。こんな俺でもここに辿り着けたんだから。

 

タバコやめたい

某ラッパーの某曲へのオマージュでありパロディ。某ラッパーの歌詞のストレートさが凄く好きで一時期どハマリしていまして。

そこで「自分も一度分かりやすい表現で超ストレートな曲を作ってみよう」と、ほんの思い付きで作った逆に意欲作的楽曲。

 

自分が大阪人だからかどうかは分からないけど、どうせやるならまんまでやるのも面白くないなと思い、その結果が「アナゴ食べたい」である。

実際そんなにアナゴが好きかと聞かれると別にそうでもない。

韻によって導かれたフレーズではあるものの、タバコをやめたい理由が沢山アナゴ食べたいからってのが単におもろいなと。

 

深く考えず頭空っぽにして聴いて下さい。

 

¥じゃない縁

 

梅田サイファーとは一体何なのか、「ふぁんく」にとって梅田サイファーがどういう場所なのか。

全てがこの曲に詰まっています。

 

それぞれの生活、それぞれの考え方、あらゆる要因が絡み合って時にはすれ違いもあれば居なくなってしまった人もいる。

それでもひとたびビートが鳴り円になれば、俺たちは一つの目的を共有する。それは離れ離れの点を繋ぐ線、それは個々の思惑や諍いといったノイズを一瞬で掻き消す。

 

「ラップがしたい」

 

それこそがスタートでありゴール。ただそれだけ、それ以上でも以下でもない。だからこそ梅田では俺たちは俺たちのままでいられる。

楽曲やライブはさて置き、少なくとも此処には成り上がりも売名もまるで存在しない。

いわゆる「現場」から忌み嫌われるのは、そういう所にあるのかもしれない。

 

「ヒップホップじゃない」って?知ったこっちゃない。なんとでもどうぞご自由に。俺らは相も変わらず土曜の歩道橋。

 

(無題)

自身の1stフリーアルバム、The Cuckoo's Nestに収録されている「クールランニング TX to LA」の続編となる今作。

前作は、田舎街テキサスからラッパーになる夢を抱きLAにやってきたトムことTexas Tと、生まれも育ちもLAのイケイケラッパーMac Pが出会い、同じ志のもとに夢を追いかける青春群像劇。

 

今作はそんな二人がそこそこ夢を掴んでからのお話。今や皆の人気者となった二人、けれど彼らの志はかつてのような純粋無垢な物では無くなっていた。

商業化されたラップ、作られたドラマ、そして束の間の快楽に堕ちていく。グループを脱退したDJ鈴木の悲痛な叫びが胸を打つ。

 

表と裏、光と闇。知られざるヒップホップの実情をコミカル且つシニカルに斬りかかる今作!

そしてまるで一本の映画のような臨場感と緊迫感を演出するはなんと言ってもこの二人、解説と実況を担当してくれたモロキューディップと清水 寺双竜

彼らの絶妙な掛け合いにも注目だ。

 

ちなみに今作にはタイトルがついていない。聴き方次第でこの曲の持つ意味合いは大きく変わる事だろう。

だからこそあえての無題。自分なりの解釈で、曲名をつける楽しみを味わってもらいたい。

 

そう、何故ならあなたもこの物語の一員なのだから。

 

キサイ ~そして俺は、神になった~

先ずアルバム特典として曲を作る上で、折角だから梅田の皆でマイクリレーをやりたいってのがあって。

アルバムの方でソロはやってるし単純にイケてる奴らとやりたくて、尚且つ楽しい曲にしたかった。

テーマは一応祭りだけどまあパーティチューンっぽいのが出来たらなってノリで作ってみたら、こうなった。

 

リリック書き始める時に自分の中で「祭り・パーティ」から連想する物はなんだろうって考えた時に、真っ先に浮かんだのが知る人ぞ知る名曲「オールナイト」で。

オールナイトはイルネストアール氏の曲イルネストアール氏の名前はカクドアキオよし!カクドアキオでいこう!

そんなノリで書きました。(イルネストアール氏はかつて梅田サイファーに来ていたラッパー)

 

皆のバースはそれぞれちゃんと持ち味が出てて凄く良い仕上がり。

ただ、ガガ君に関しては最早どこがパーティなのか全く分からない

 

とりあえずこの曲聴いてアゲテケって話!

 

captivity / write by KZ

ふぁんくがスペースをくれたので、僭越ながら筆をとります。特典の「captivity」について、書くよ。

 

今や 10 年来の数少ない友人で、数えれるほどの好きなラッパーの 1 人、そんなふぁんく。

本編で腐るほど、ふざけた曲を作ったので、真面目な曲を作りたいと話した。

腰をすえて 2 人で歌詞を書くのは、「マイ・バック・ページズ」以来 4 年ぶりじゃないかな。

 

テーマは「仮釈放」だ。

ビートは dio j で Scaffold (俺とふぁんくの懐かしきクルー)が書くんだからお互い手に力が入った。

お互い、あの映画からのサンプリングを交えつつ、犬のクソみたいな平日とよく冷えたコーラみたいな週末を描ききった。

包み隠さず、胸を張って、自分の人生を讃える良い曲だ。

 

多くの人に聞いて欲しいから、昼時のランチテーブルの友達にも聞かしてあげてくれ。ぴーす。

 

最後に

これが2017年現在までに辿り着いた俺自身の最高到達点です。多くを語るより先ずは是非一度聴いて貰いたい。
噛めば噛む程に味が出るような、華はないけれど長く聴けるそんなアルバムになっていると思います。

 

創価

「クルーじゃないけど、俺らが最強」

年末 12/30 に、久々に梅田サイファーでライブをした。

すごくいい夜だったと思う。

 

来てくれた人ともう一度、夜を分かち合うために。

来れなかった人に、悔しいと思わせるために。

少しだけ、あの夜についての文章を。

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始まりは月曜の深夜

スポット的に noon のスケジュールが空き、 peko やんにイベントの話が転がり込んできた。

梅田サイファーで 50 分ライブをしないかというオファーがきた。

犬が散歩紐をみたように、二つ返事で OK だった。

 

マチュア、年末、  2 nd のリリース後、色んな条件が重なった場面だった。

「この条件で最高に楽しく遊びたい」って、ドイケンがセットリストから出演交渉に頑張ってくれた。

いろいろな思いや事情があって、来れなかったメンバーもいた。

でも、それはいつものサイファーも同じで毎週、毎週同じメンバーが揃わないのと同じ。

逆もしかり、何も言わずに、飛んできたやつもいたし。

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あの日に久々に会う奴もいたし、毎週会ってる奴もいた。

当日、少し遅めに到着したらドイケンの髪色が茶髪になっていた。

話を聞くと、晴れ舞台のために 1 日でとれる染め粉をふってきてたとのこと。

それをたまこぅと R がそれをイジってて、腹抱えて笑った。

「あいかわらず」が「あいかわらず」でいれることは、幸せだなんだな。

 

そう、心底思った。

 

スタジオなどは入ってなかったけど、この 1 年ライブをしてきたメンツが多く、

バックが HAMAYA だったのでわりかし上手くリハも終わった。

 

Open してみると、大阪のシーンの若い子たちが来てくれたり、年末のタイミングで帰ってきてた懐かしい顔がいたり、

マチュアナイトのメンツとも会えて、すごく嬉しい出会いが多かった。

 

その日は、 Japi のライブが良かった。目頭が熱くなった。

東京と大阪の距離があって、たまってたフラストレーションをぶちまけるように、 5 人がライブしてた。

TTB じゃない俺は、 Japi とは少し距離を置いて彼らを見てた。

Japi と仲がいいというよりは、各個人と仲がよく、その各個人の思いを知っているので、余計にこみ上げるもんがあった。

俺のビートに再度、息を吹き込んでくれてありがとう。 f:id:kz_thr:20170302193223j:plain

 

今じゃパンパンのフロア 身内だらけ

さぁ、いざ、我らが梅田サイファー。

コペルが呼び込み、「 THIS IS CLASSIC 」が流れ出す。

楽屋から見ながら R と、「このメンツが一発目に出てくると誰も思ってなかったやろうな。これが梅田サイファーじゃ」

ってゲラゲラ笑いながら見てた。

上から見てても、フロアの爆発力はすごかった。愛されてるよ、俺たち。

 

次は俺と tella の「I'M ON MY WAY HOME」。

俺はこの曲に思い入れがあって。

tella と 2 人で EP を切ったあとに、アマチュアが呼んでくれた。

確か、日曜のデイイベントだった。

その日、 Open 直後、(途中まで俺は peko やんの DJ と思ってたんだけど)ドイケンが「空っぽの街角」をかけた。

ど頭の「日曜日の夜は空っぽの街角」って歌詞にやられた。

tella と帰ったら、この日のことを、こいつをサンプリングしたビートで作ろうと決めた。

 

 

今回のイベントで、ドイケンにコーラの出番をオーダーした。コーラは不遇だ。

結構、昔からいるのに、ここぞって時にいなかったりする。

昔は、「ガチャピンに似てるのに面白くないやつ」と思ってたけど、今じゃ一周回って面白い瞬間がある。

曲は「clip」で、コーラとたまこぅが蹴った。ビートもコーラで、この日やった曲の中では一番新しい梅田の曲だ。

 

そして、「コンビニのジョン」。

大盛り上がりで、この曲の底力をみた。

また、 R が落ち着いたら、メキシコに帰ったというジョンの続きを 3 人で書きたい。

ちなみに、「コンビニのジョン」という言葉は KZdoi の Plain の intro を製作中に、

ドイケンが「コンビネーション」でライムを考えてたら、 dio j さんが「コンビニのジョン」と言ったところが始まり。

さすが、名プロデューサー。

 

俺らには俺らのスラングある。

それは、「言語」としてのスラングもあれば、「間」のスラングもあし、「人格」のスラングも。

この MC は、そのスラングの一つだ。

このスラングを、ドイケンがある日から、色んな人に説明をしだした。

啓蒙のおかげもあって、この日もガガは愛されていた。

本人も足りないって言うし、皆も足りないって言う。

でも、その足りない人間が満ち足りた瞬間を生むんだから、ほんとにラップは素敵だ。

あとは、またラップする時間を手に入れて昔のように、ラップしてもらいたいもんだぜ。

「誰だ誰だ」って聞かずも、ガガだ。たまこぅとガガが客席に飛び込んだのも面白かった。

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お次は、またコーラ。

四月病」って曲がある。正直、変な組み合わせのマイクリレーだ。

コーラとガガとテーク。何とも言えない組み合わせなんだけど、俺はこの曲が大好き。

ビートもいかしてるし、各人のリリックが絶妙なバランスを保っている。

曲の始まりで、観客も俺らも置き去りにし気が狂ったように自分を叱責するコーラ。

それを後ろから見てる、コペルが腹抱えて笑ってて、いい光景だなー。と、俺は見てた。

 

当然、梅田のライブなので 1 st からも何曲かやった。

その内の一曲が「eat u up」。この段階から、テークが泥酔になっていて、愛くるしかった。

ドイケンにしろ、コペローにしろ、(酔ってなければ)テークにしろ、

3 人のラップのフィジカルの強さには俺も憧れる。

周りにかっこいいラッパーが多いのは幸せだ。

この曲の終わり際に、一瞬わちゃってなって、空気が濁ったんだけど。

 

それを古武道さんがうまく、切り替えた。

古武道さんは、ずっとソロ MC 。

正確には、 ROM とテークとのユニットがあったけど、ほとんどのキャリアがソロ。

なので、ほんとにライブがうまい。

自虐的に話すこともあるけど、 3 年も同じセットで戦うんだからすごい。

過去も今も未来も、「胃袋でパーティー」は大阪のフロアアンセムだ。

見ての通り、大阪の若い MC たちからの人望が厚い。古武道さんが出てきただけで、みんなの目がかわる。

心底、このおっさんは愛されてる。

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お次はラードと R だ。「untitled」。梅田は基本的に、はぐれものの集まりなので 1 人で来る MC が多い。

でも、ラードと R は友達だった。最初から。

多分、 2 人の中では 2 人でライブすることの意味は、すごく大きいのだと思う。

幸せそうにしてて、この上ない気持ちになった。かぶせやガヤを丁寧にお互いが入れてて、いいなと思った。

2 人だけの曲って他にあるのかな。俺の記憶にはない。そのビートを俺が出来たのは、光栄だ。

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お次は俺と、たまこぅで KZdoi から「手紙」。

この曲は、最初にたまこぅと俺が作った曲で、その時はまだdoikenのバースはなかった。

確か、 DFBR も改装中で dio j さんのプライベートルームで録音した曲なはず。

手前味噌だけど、良い歌詞だなと思う。この頃から、自分の中の「音楽」が明確になっていた。

Ebisuくんが上がってるのが見えて嬉しかった。サンキュー。

 

ここから、一気にエモーショナルな空気に。

tella と鉄兵が「25」を蹴る。 1 st も 2 nd もほとんど、ラブソングはない。

たぶん、「25」が唯一。この曲の Hook はテークがメロディーを考えた。

それを tella 歌ったはずだ。そして、鉄兵のウィスパーなラップ。

文句なしにフロアがエモーショナルになっていた。

 

tella がそのまま残り、 2 ndから「煙が目にしみる」を。

俺は、ブースの付近で 2 人のタイトなラップと、このビートの強度を味わっていた。

煙草を辞めて、後悔することはほとんどないけど、歌詞を書く時に吸っていれば良かったと思うことがある。

2 つの意味で「筆を進めるために」。

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少し MC を挟んで、いよいよ。大詰めに。

へべれけになったテークと、かたわのMCガガの 2 人が「ill trimming」をキックする。

ある時テークが「一時期、飲む相手がガガしかいなかった」ってぼやいてたのを、ふと思い出した。

あと、テークが最近の曲で海外に行ったガガを思わせるフレーズがよぎった。

この交わらなさそうな2人が交わるのが、サイファーのいいとこだよな。

 

そして、いよいよ「分岐点」。

まー、俺もお前も、ふぁんくとタウさんがいたらと思ったはず。そうだよな。

確か、フルメンバーの分岐点は 1 度しかなくて、あのエゴトビアの時だけじゃないかな。

怖いけど、多分もう揃わないような気もする。それでも、この曲は-たとえ 1 人で歌っても-エモーショナルなんだよ。

ある人がいう通り青春群像劇の、ど真ん中に位置する曲だから。 

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その空気のままラストの「始まりのストーリー」へ。

あんなに幸せなフロアは、あの時のエゴトピア以外になかった。

ありがとう。今思い出しても、胸が甘くなる。

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後日談だけど、 R がメッセージで「クルーじゃないけど、俺らが最強」って言ってた。

別に何にもならないけど、また俺はじっとサイファーを続けようと誓った。

次の集まれる夜には、今より多くの大好きな奴らと一緒にラップ出来るように。

 

まだ 10 年。ここから、もう 10 年。

全然、間に合うよ。良かったら一緒にラップしようぜ。ぴーす。

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年に 1 度の、あの大会。

INTRO

やっぱり、「あこぎだな」と思う。

好きなのに、認めてるのに、それでも俺の方が上だって言わなきゃいけない。

 

単純な力比べになる事もあれば、人格を否定しなきゃならない事もある。

仲間も、後輩も、先輩も、ヘイターも、同業者も、ヘッズも、キッズも。

なんにせよ、「愛の言葉に呪いこめる 呪いの言葉に愛こめる」だ。

それにしても、「あこぎだな」と思う。

 

記憶頼りになるので、曖昧さもあるけど、それはご愛嬌で。

 

Verse

話は大会の前々日から。

 

たまたま、自分のプロジェクトでふぁんくに連絡をとった。

その時に、 UMB が今週末にあるって話をして、ふぁんくのエントリーを誘った。

多分、俺は梅田のメンツに関しては、仲間でもあるし、俺は 1 番のリスナーでもあると思う。

なので、大きな何かがある時に、皆のラップを聞きたい。と心底思う。

 

正直、勝ちの確率を考えれば、ふぁんくなんか出ない方が良いんだけど。

でも、やっぱり見たい。古武道さんも、 doiken も、コペローも、テークも。

わがままを言えば、 R も。

 

そんなこんなで、ふぁんくがエントリーするって聞いて、電話を切った。

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Hook

当日

このブームのおかげで、たくさん、大会は増えた。

だからって、俺には関係ない。今も昔も、俺は別に、 Libra 派でもないし、鎖派でもない。

別に、どこかの主催から便宜をはかってもらった事はない。あるとすれば、正社員さんと韻踏ぐらいかな。

言わば、実害もなきゃ、利益もない。毎回 2000 円払って、俺らは俺らで遊ばしてもらう。

 

それでも、 UMB は特別な気がする。

俺たちが遊びだした 2007 年、まだフリースタイル黎明期のあの頃は年 1 回しか大きな大会がなかった。

ENTER が毎月あって、 UMB が年に 1 回あった。その UMB には、ほんとに皆こぞって参加した。

 

HIDA さんやエローンさんって言うフッドスターもそうだし、悠然さんやブービーさん、大福さん、あと NAJIMI さんやちゃくらくん、

GEBO さんもか、名前を挙げればきりがないほど。

今なら64人というトーナメントから、あぶれる数の MC が大阪にいるだろうけど、あの頃は64人が天井だった気がする。

ハーコからナード、黒い人も黒くない人も、大阪のフリースタイルが出来る MC はほとんど一同に介してた。

そして確か、俺も俺たちも 2008 年から出だした気がする。

 

そこから、大阪のシーンの変化を俺は近くで見てきた。

特に、「梅田サイファー」という集団が、この界隈に何をもたらしたかを見たし、嫌われ者だった俺たちがどう市民権を得ていったか、

そのあとに俺たちに憧れて始めた MC をたくさん見た。

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一昨年の 2015 は、2014 年末に R が 3 連覇して一区切り、「もう俺たちはいいんじゃないかな」って考えがあったので、出なかった。

でも、奮闘する古武道さんや、テークを見て、やっぱり「いいな」と思った。

あとは帰阪して、やっといけた「JR大阪サイファー」も大きかった。

あいつら、バカほどバトルするの。もう、負けや勝ちとか抜きにして、ずーっと。

俺らの、サイファーに対する情熱と近しいものを感じ、素直に「尊敬」した。

 

それ見て、「どーせ Battle なんて」って思ってのが、純粋に「 Battle も悪くないな」って思わしてもらった。

「スポーツみたいなラップして」って批判はよくあるけど、それも 1 つのアティチュードだし。

今の俺は、そんなラップはする気はないけど、そんなラップと真っ向からぶつかるのも楽しいって思った。

 

ほんとに、ありがとう。

9 年もラップして、まだ後輩に教えてもらうんだから、 HIPHOP は楽しい。

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大会はと言うと、俺は数回勝って 2 度か 3 度ほど延長して K-razy に負けた。

少し前に、 ENTER で同じく K-razy に負けたたまこぅと、その後に K-razy と戦うことについて話した。

K-razy はいやらしい勝ち方をしない、だから戦って負けた時も清々しいほど納得させてくれる。

ちゃんと相手の土俵で相撲をとり勝っていくんだから、すごい格好いいと思う。

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あと、記憶に残った MC はミステリオと Frog だ。

 

ミステリオはドイケンとのスタイルウォーズも、そのあとのふぁんくとの打ち合いも楽しかった。

あそこまで「間」を恐れない MC はすごいと思う。

サイファーあがりの MC は「間」を生まずにラップするくせがある。それが色んなものを台無しにすると気づかずに。

彼らにとって、詰まることは下手くその証明だし、譲るタイミングだから本能的に「間」が怖い。俺もその嫌いがある。

でも、ミステリオは如何なく、その「間」でパンチラインを打っていくから素晴らしい。

 

Frog はほんとにラップが底ぬけに上手い。

女性軽視と言われそうだけど、フィメールで「単純にラップがうまい」って思わせてくれる人はほとんどいない。

バトル界隈はだいたいそう。今やフィメール MC も多種多様ではあるが、「女性」というアティチュードありきの MC が多い。

そんな中、彼女は純粋なビートアプローチな上手さと土臭い HIPHOP のアティチュードで戦うから、見てて 男女関係なく熱くなる。

 

Outro

ほんとは枚挙すれば暇がないほど、良い MC が増えてきてると思う。

いろんなサイファー、小さなバトルを見てて、実感する。

いくら主要都市といっても、 HIPHOP ゲームから見れば結局のところ大阪も 1 地方だ。

「ビジネス」の気配が薄く、純粋に「 HIPHOP 」が「 Battle 」が「サイファー」が「フリースタイル」が好きな MC ばかりで遊んでると居心地がいい。

この純粋さが、今後起こりうる外的要因と戦う礎になればと願う。

 

今年の UMB があるかないか、あるなら誰がどんな形態で行うのか。

ボランティアに近しいものから、ビジネスに変わっていく中で何かしら波は起こる。

でも、書き出しにも触れたとおり、俺には、俺たちにはあまり関係ない。

今年も気持ちよく遊べる場所を探して、自分の格好良いと思うラップをやるだけ。

 

これを読んでくれたプレイヤーへ、2017 年もお互い良いと思うラップをやりきろう。

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最後に、一つ。

Twitter にも書いたけど、またいつか皆で Battle に出たいとは、心底思う。そん時は、ぜひ優勝させてもらおうかな。

 

 

ぴーす。