Of Mice and Men

梅田サイファーのKZです。音楽とそれを取り巻く諸々について。

30 前の 29 と 31。

29 歳の俺と、 31 回目の華金

 

ふと、書きたくなったので、先日の華金と、その後のアフターについて。

古武道さんが前もっていってたように、今回の華金はプライベートでも遊ぶ演者ばかりだった。

 

 

4 ~ 5 年まえかな。

高槻Poose の志楽さんが言った、記憶に残ってる台詞がある。
それが「箱の外でも遊べる仲間しか、もういらんねん」って台詞だ。

 

今の歳になって、なるほどなと思う。仲良しこよしじゃなくてね。
この日も、「良い LIVE しよう」って会う人には後輩も先輩も関係なく固い握手したし。
俺とテイクに挟まれたミステリオがピリついてるの見て、いいなとも思った。

 

お客さんも、演者も身内が多いからこそ、どこでするよりも良い LIVE せなあかんなと強く思う。

そのために、kenくんと何度もスタジオ入った。ありがとう、kenくん。

俺の前には GAGA がいて、フロアに R も来てて、そりゃ力も入る。

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WARUSHIからの激励や、ふぁんくから届いたプリプロとか、箱の外と内の文脈を踏まえて LIVE をした。
いつもと違うセットで、あの夜に相応しい、良い LIVE が出来たと実感してる。

 

DJ も相変わらず最高の布陣で、俺らは幸せ者だなと思いながら、フロアでステップ踏んでた。
一流のライムダンサーのたまこぅと R がいると、フロアが湧くし、あの夜はクローズのHAMAYAが特にいかしてた。

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手前味噌だけど、今の華金のレギュラーのメンツは、良い LIVE と DJ するからさ。
WARUSHIもaaaMinもいい。

次は 1/7 か 1/8 だから、年明け一緒に祝おうよ。

 

古武道さんが言う”華金はイベントではなく、パーティー”、それを是非味わいに来て欲しい。

 

俺らのアフターの遊び方 

華金は、終わった後もダラダラ遊ぶのが楽しい。
皆でご飯食べて、 GAGA が車で寝てるから、起こしに行こうとなった。
せっかくだからと車を数十人で揺さぶって起こした。


後日談で GAGA が「あの揺れ、地震かと思った」と言ってたらしい。

その後は、また駐車場で駄話を繰り広げ、最終的になぜか歩いて中之島公園まで行くことになった。
29 歳になった俺と、今や有名人の R と、無職の漫画家たまこぅ、そして大陸系のジャッキー。
4 人で歩きながらサイファーして、中之島公園まで歩いた。

目につくもので、ライム踏みながら小一時間の散歩。

もう、 10 年弱サイファーしてるけど、いつ何どきもフリースタイルは面白すぎる。

その後も中之島公園の中で家族向けのイベントを向こうにして、サイファーをしてた。

最後は、そこまで食いたくもない王将を食って解散となった。


久々にこれでもかと、生産性のない遊びをして楽しかった。

もう、あの頃のように集まるのは難しいけど、年に数回はこんな夜と朝があって欲しい。

 

とりあえずさ、初めてでも久しぶりでも、何にせよ。

お前がその気なら、今からでも遅くないからさ。

俺らと遊ぼうよ。次の華金で待ってるからね。

 

 ぴーす。

 

華の金曜日。

昨日は29回目の華金だった。

 

あれは、もう7年前か6年前か。

サオマイという難波の箱で行われてたのが最初。

蘭ちゃんがオーガナイザーで、なぜか2フロアあったの覚えている。

 

あの頃の俺は、「現場」が嫌いで「サイファー」が大好きだった。

嘘、今もか。ましになったと認めつつ、根底には今もあるな。

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酒飲んで、わーって騒いで、ガンジャ吸って、わーって騒いで。

TBH降神Shing02が流行った後で、良く分からないものを深いって言う人が多くいたり。

ステレオタイプHIPHOPを盲信的に信じる人も多かったんだよ。今よりももっと。

 

なんせ狭いコミュニティで自分たちを「やばい」って形容する様が滑稽で大嫌いだった。

いや、その中でもほんとにいかしてるMCやDJはいた事はいた、少なかったけど。

 

でも、周りがLiveするなら、ぼちぼち行ってた。

仲間の晴れ舞台は見たかったし、仲間の曲は聞きたかったから。

 

あともう一つはDJタイムが好きだった。その時は、今ほど日本語がかからなかった。

むしろ、日本語をかけるのはタブー視されたし、「日本語ってだっせー」って言うやつも多かった。

でも、俺は日本語しか分からないし、何言ってるか分からないやつに踊らされるのは嫌だったから、日本語がかかれば走ってフロアにいって、1人でも遊んだ。

その数少ない日本語の曲を望んで通ってた。

 

華金は、ずっと古武道さんが出てたから、ほとんどの回に遊びに行ってたはず。

そして古武道さんがオーガナイザーにかかわるようになって、自分もライブに呼ばれるようになった。

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最初の頃は、良く覚えてないけど「ライブするの嫌やな」と思って気がする。

俺がラップしだしたのは、そして今もしているのは「分かってもらいたい」から。

地位とか名誉とか金とか、二の次。それが貰えるなら貰うけど。

「何を分かってもらいたいの?」って聞かれると、多種多様すぎて長くなるから、また今度。

 

ライブに呼ばれだしたころの俺は「分かってもらいたい」と「どうせ分からへんやろ」の間で揺れてた。

でも、滑稽なのは分からす力がないのを棚にあげてたこと。若いMCはどこかで、盲信だから。

 

Same Shit Different Dayの中でも歌ったけど、「つなぎとめてくれたのは古武道と華金」ってのは間違いなくて。

ライブがあるから、新曲を書いたし、その新曲を作る中でKZ and doikenのプロジェクトも始まったし。

Rやコペローは別かなとも考えるけど、今の梅田が、サイファーというコミュニティが普通に曲作りの機能を包括しだしたのは、「Plain」が大きいはず。

少なくとも自分はそう。


【MV】Same Shit Different Day ( prod bv ONGR ) / KZ

  

ほんとは、もっと劇的な夜や話したい夜はある。ほんとにたくさんある。

神門さんやチプさんがWARAJIがBASIさんがゲストで来た時、Rがレギュラーだったころ、たまこぅのタイツでのライブや、かさましバーガーや、ふぁんくのちょけきったライブや、ちょっと考えれば笑いこげたり目頭が熱くなったりする夜が多くある。

またそれは、曲か何かで。

 

なんで、こんなことをわざわざ書いたかと言うと。

昨日は帰ってきて初めての華金だったんだよ。規模や大小はどうでもいい。俺にとっては重要な夜だったから。

 

年収550万捨てて、キャリア捨てて、結婚して1年目なのに無職になって、大阪に戻ってくる意味って何か。

グランフロントのオフィスで、面接官のババアに首かしげさしても、そうした意味って何か。

東京のフォロアー稼ぎに躍起になってる若いMCに、東京にいた方がチャンスあるじゃないすかって言われても、大阪に戻ってくる意味って何か。

 

履歴書や8小節2本のBattleでは言えないことだから。

曲ではいたるところに散りばめてる。でも、曲間の隙間を埋めて「ちゃんと分かってもらいたい」から書いた。

 

数年後、俺や俺の近くのMCが似た事で悩むかもしれない。

世間的に正しいチョイスが、幸せなわけじゃないから。そん時に俺のチョイスが少しでも力になればいいとも思う。

 

そして、今回これなかったお客さん、同業者は次は遊ぼう。遊びたい。

昨日の夜は、4年か3年前に門真でしてたサイファーにきてたMCとも会えて今でもマイク握ってるって聞けたし、久々にEATMICの2人とも会えた。

 

若い頃ほど、時間に余裕はなくなったけど1月か2月に1回、睡眠時間を削って遊ばないと、もう会える時間ってほんとに短い。

次は8/5だから、そのころには何かリリースして、手元に届けれたらとも思っているから。

 

また、STOMPでね。ぴーす。

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ナカイの窓とフリースタイルダンジョン、もといMC Battleブームとの付き合い方について

「ボクは日本のHIPHOPの応援者」

タイムラインを見ると形式ばったカテゴライズに苛立ちの声が多かったと思う。

決められた時間の中で、「ラッパー」という体系を「面白おかしく」紹介しなければいけないので、当然だ。 

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 あるジャンルが取り上げられたときに、古参が嫌悪感を露わにする。

しょうがない、世界には無数にカテゴリーがあり、入り口にたって中身をのぞき、興味がなければ立ち去ることをするのが正解なんだから。

そうでもしないと、たかが80年の人生は片手ほどの物に触れると終わってしまう。

 

あれだよ。背表紙が面白くなかったレンタルビデオなんかないのと同じ。

デフォルメされたストーリーに、出ている俳優や監督、何を受賞して、どの雑誌が褒めてたか。

そんなところだ。興味がわいたら、自分で手にとって調べてください。

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でも、その背表紙が間違ってる、情報が浅いって文句をつける行為は良い加減これを止めるべきだし、諦めるべき。

精神衛生上、悪すぎる。何年かどのジャンルにも、大小にかかわらずブームはやってくる。

新参はリテラシーが低く、モラルがないのは当然だ、おそらく俺も君もそうだった。

だから、古参はガイドラインをひいて、新参がリテラシーを身につけるように誘導すればいいんだ。

 

俺は、そこまで広い範囲に啓蒙するのが苦手だ。なので、村の出来事や意見に対して傍観しようと決めている。

今も、まだ自分が良いラップをして良いビートを作って、良い音楽に昇華することに夢中だしね。

面白い映画を見てるときに、見方について人と話すことはしない。

強いて言えば、まわりの人間が長く音楽続けれるように、ラップをHIPHOPを通して遊べるように、そのガイドラインはひきたいとは思う。

今のところ、一生付き合う価値があると信じてる。このラップやHIPHOPの面白さもやし、それを通して得た友達も。

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さて、どう生きようか。

「あーすれば売れる」「コネクションの人間関係」「見栄と媚び」みたいなのが、幸せに音楽をする精神と環境を生むとはやっぱり思えない。

怒られるし敵を作るかもだけど、マネーゲームが年収という意味ではそこらのMCに負けてない。

そういうと、あいつは酒で赤らんだ顔でお題目みたいに「好きなことでお金を稼ぐ」って反論する。

ほとんどの収入はサイドビジネスかバイト。肝心の曲はパクリや、下手くそなラップで、歌詞も不鮮明、憧れは最新のUSか90年代。

週末、酒飲んで大麻吸って、やれる女探してが常。素面の俺はそれが「好きなことなん?」って聞きたくなる。

 

結局、その付き合い方は時間が経つと「終わり」がくる。数々のMCがそうだったように。

あの時の彼ら彼女らが今、敗北感を抱えず、新しい仕事や家族や恋人や趣味に向き合えているのであれば幸いなんだけど。

「人生なんて暇つぶしだ」というのはご最も。なので「無駄が少ない暇つぶし」をしたい。

「音楽をしていく」中で、不純物になり得る要素を慎重に除いていかないと、30、そして35過ぎて続けるのは難しいと感じてる。

そのためにこの数年の目標は、良いものを作って、良いと分かってくれる人に届ける力を身につけること。

音楽に使うお金を音楽から生み出すことが出来れば最高だと思う。この構築が目標だ。そのための帰阪だし。

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あと最近のMC Battleを見ながら思ったのは、単純に友達が、仲間がテレビに限らず躍進するのは誇らしいし、嬉しい。

自分も頑張ろうという気持ちになる。その頑張ろうが、あらぬ方向に向かぬように書き留めておきたかったので、久々に綴った。

同世代、また少し下で「続けることへの意味」を悩んでる失ってる人がいたら、また悩みだした時に指針になればとも思う。

まだブームは続く。その上で、ブームが多くの人を連れてきたように、ブームは多くの人を奪って去っていく。

その、波に飲まれず立っておけるようにしよう、お互いね。

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あと、そんな俺の現時点の曲です。今年は、ソロからグループからコンピまで、いろいろ届けれると思います。


【MV】job ( Prod by dio j ) / KZ

 

オーガナイザーの皆さん、交通費 + α(いただければ幸い)でLive、battleさせてください。良いLiveに良いbattleします。

Featuringやビートの製作依頼も待ってます。じゃあ、ぴーす

mail : kzkz.1003@gmail.com 

 

さー、今週末は久々のエンターだ。勝つぞ!

 

 

 

 

 

DutchBaby というグループについて

音源はこちら

CDの販売

【予約販売】SELCA / DutchBaby (from U.C.&TTB) - TinyTitanStore

CD + Tシャツの販売

【Exclusive sale】SELCA【+TEE】 - Octuple

メインテーマの前に

まず、最初に少しだけ違う話を。
「自分が音楽とどう付き合うか」ということを最近良く考える。
「食う」と言うのは端から興味がなかった。
はじめたての頃にお金に躍起になって、大好きな音楽や仲間を傷つけてる人を見ていると、「ああはなりたくない」と思ったし、
その上で好きな子や、自分の未来を考えるとポジティブに「趣味」ですと言えるようになっていった。
 

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さらに、「バイトしてる」ことをひた隠してたり、豪勢な生活をしてるように見せて借金だらけの人や、悪ぶってる真面目だったり、
お題目のように「リアル」を語るくせに、この界隈は「臭いものには蓋」と言うのが蔓延してるのは今でも嫌いだ。
 
むかし、先輩ラッパーがバイトしてる事を呟いて怒られた話しを聞いたが、そういうことなんだろうと思うと寂しい気持ちになる。
俺は、アイドルになりたい訳じゃないし、そんな歳でもない。

知ってもらって、理解してもらって、その上でリスナーと関係が気づければいいと思ってる。

着飾ってカッコつけるのが、カッコ悪いと思うようになった。
さらけ出して、振り向いてもらえるように、もっと音楽の強度を高めないとも思う。
もっと、話したいことはあるけど、考え方の触りは分かってもらえたと思うので、ここまでで。
 

DutchBaby from TTB , U.C. というプロジェクト

始まりは何だったか、良く覚えてない。
多分、「S / W KZ,tella are TK」をリリースした後に関東組(梅田サイファー周りで遊んでて、関東にいる人たち)で
何か1つ作品を作りたいなと考えたのが最初だった。
s / w

s / w

  • KZ,tella are TK
  • Hip Hop/Rap
  • ¥1050
 
映像も手掛け出した矢先だったので、映像も絡めたものをやりたいと tella に話したのを覚えている。
あとは「シティ感」があるものを作りたいと思った。それは、音的に映像的にも歌詞的にも。
少し前に、なんとなく 1 日で Rec して MV をとって遊びで作った CIDER と言う曲がある。

多分、ベースはこの感じの曲なんだと思う。そんなこんなで春先から始まったプロジェクト。
 

音源はこちら

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曲の話

曲のテーマは「朝」「昼」「晩」「未明」、そして曲のタイトルは「Scrambled Eggs」「SQUARE」「Last Line」「Townlights」です。
勘の良い人は気づくけど、もろもろかかってて、サブテーマは「朝の交差点」「昼の公園」「終電間際」「明け方の街」です。
各自の歌詞も読み解いてくれれば嬉しいです。俺は、 1 人の女の子との模様を全曲に渡って書いてます。
 
音も、ホシノコくんが呟いてた通り、良い意味で外しと展開がきいてる曲が多い。
今回のこのプロジェクトは、ホシノコくんの力がなければ難しかった。ありがとう、ホシノコくん。
 
あとは、撮影に協力してくれたモデルの女の子もそうです。
「Scrambled Eggs」で可愛らしさを見せてくれたみおちゃん。

 

自分のバースの最後「太陽みたいな黄身と透明な空気が混ざる交差点」は良い比喩だなと思いました。
 
「SQUARE」は、こずえちゃんです。彼女が若い頃から知ってるだけど、ほんとに端正な顔立ちだなと思う。
あと圧倒的な天真爛漫さが、画面からでも伝わればと思います。

 

恥ずかしいけど、こう言う曲になるとポップに殺されないようにと韻をたくさん踏みたくなる。
こう言うところが、スタイリッシュじゃないんだろうな。
ちなみに「何は無くとも It Was A Good Day」は、ここ最近ですごく好みのフレーズです。
 
「Last Line」は、今回の推し曲です。映像もフォーマルな服装のみおちゃんの色気が良いです。
この曲の歌詞はすごく好きで、自分が大阪時代に働いてた時を思って書きました。
まだ別々の場所に住んでいた彼女とのことを思い出してました。
つい先日、Rと車の中で聞いていたときに、バースの最後の歌詞を褒めてくれたのは嬉しかったです。
「君は時計を気にしなくて その訳を俺は気にしてる」

 

そしてラストの曲は「Townlights」です。
明け方という時間には、夢から覚める、微睡む、というイメージがあって、これを将来の展望とかけてます。
大人になるか、子どもでいるか、それを自分ではなくて「彼女」を通して書いたバースです。
 
 
蛇足だけど、夜に皆で映像を撮りに行くのは楽しい。
 

最後に

音楽を、それもニッチな音楽をやってると、ポップとの付き合い方が難しいなと痛烈に思う。
「普遍性」と「独自性」をどう混ぜ合わせるかを悩む。曲調とテーマがかわってもリリックの強度は保ちたいと感じました。
出不精の夏に出かける用事を作れたし、普段はそんなに一緒に曲を作らない HATCH とコマツと曲を作れたし、
MV の撮影と編集の経験もつめたし、まー、良いプロジェクトでした。
 
 

Live情報

おそらく、最初で最期の Live が 12 日にあります。
Kenさんのイベントです。物販もするし、良ければおこしやす。
 

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綺麗な女の子が出演するMVと1年の季節をテーマにしたアルバムの作り方

 先日リリースした「s / w」について少し

s / w

s / w

  • KZ,tella are TK
  • Hip Hop/Rap
  • ¥1050

  

「s / w」は、知っている人は知っていると思いますが、そもそもは「c」というEPが下地になってます。

 

※画像はMVの一場面です。MVは一番下に。

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製作の春

まず、始まりはtellaが3月か4月ごろに神奈川へ越してきたことでした。

そこから、あれは5月かな。遊ぶ機会があって、曲作りをしようとなりました。

  

その時に出来たのが、「pm」でした。今でも我ながら良い曲と思います。

 

夏の昼に遊び、そこから一旦帰宅してまた遊びにいく。

ちょっと、切ない夏の夜の空気が出ていてすごく好きな曲です。

トラックも情緒があるし、Hookのメロディーも気持ち良く今でも良く聞きます。

 

出来た当初は「良い曲出来たやん」と喜びました。

本筋から少し脱線するけど音楽を無償に近いとこで作り続ける喜びは「クオリティ」と「身内の評価」によります。

「自分で聞いてもニヤけちゃうし、早く梅田の皆に聞かしたい」そう思える曲は良い曲です。

そういう意味では「pm」は間違いなく「良い曲」でした。

せっかく、良い曲が出来たしあと何曲か「夏」をテーマに作品を作って、まとめて形にしようと話しました

 

「c」をリリースした夏

そして「c」と言うEPが出来ました。ちなみに、「c」の曲はストーリーを微妙に繋げつつ、1日の時間の流れをテーマにしてます。

am / 朝、cc / 昼、 pm / 夜、em / 明方って流れです。

 

ONGRとして、トラックの精度も上がりだした時期だし、リリックもテーマに沿って書くことを楽しみながら作りました。

何より、関東にきてラップする時間が減った鬱憤を吐き出せた喜びを噛み締めながら作りました。

R-指定にもskitに参加してもらい、grのMVに出演したはらぼーにジャケットを頼みました。

 

確か「c」をリリースした日は、ちょうど華金でtellaと大阪に夜行バスで帰る日だったはず。

夕方にすごい雨が降ってて夜にはあがる、そんな日でした。

バスの乗り場に向かいながら涼しい風にリリックをさらわして、出来立てのEPにニヤニヤしてました。

 

最終的に「c」は1500弱ぐらいDLをしてもらいました。ありがとうございます。

 

GckoLabの秋

リリース後はGeckoLabとして「しょーま」と「cherry」を招いたセッションを映像作品にしました。

ちょっと子供じみてて馬鹿っぽいんですが、「生の音」ってええなー思いました。

 


【GeckoLab】pm【Session】 - YouTube


【GeckoLab】 am【Session】 - YouTube

 「奈良20時」の話 

あと、前後しますがお盆に大阪で戦極がありました。

その時に、台風のせいでまっちゃん(MC松島)の飛行機が飛ばないという事態が発生しました。

ここぞとばかりに恩着せがましく、無理やり呼んで我らのスタジオDFBRに泊まってもらいました。

その時に、まっちゃんとdoikenが「制作スピード」を競いあって、最終的にEPを作ると言う話になりました。

二人にお願いをして「c」のRemix派生として「奈良20時」を作ってもらいました。

「奈良20時」は無限ループになってたり同じ文章だけどニュアンスが違うリリックで遊んだり、すごく面白い作品です。

 

冬も音楽をしよう 

そこから秋になって、tellaとせっかく「夏」をテーマにしたから「冬」もテーマにEP作ろう。

「c」をちゃんとマスタリングして、さらに「冬」の曲も足して販売しようとなりました。

今回はONGRのトラックだけではなく、GeckoTribeもトラックを作り冬のイベントを追う構成にしました。

tellaは「初めての女の子との冬」、俺は「長年付き合った女の子との冬」という目線でリリックを書いてます。

 

俺は夏よりも私生活に近いリリックになったと思います。

例えばyeやwhの俺のリリックは、今だから歌える言葉です。

 

ye

「スマートな雑誌の新作アイテム 大丈夫、ハニー心配ないぜ 

 出会った頃からこのジーンズを穿いてる 色落ちしていく日々一途に愛してる」

 

wh

「寂れたホーム 白い息がのぼる お互いの両親へのコール

 寂れたホーム 白い息がのぼる スーツの皺に緊張 ほぐしてくれジョーク」

 

自分の人生から切り取って良かったなと思う歌詞が多いです。

 

あと、前回の「c」もMVを作ろうって話はしていのですが、今回はちゃんとMVを作成しました。

出演してくれたAngieとHaraBowには多謝。

 

 

その他にも、MVを1本とGeckoLabを1本制作しました。

 

 

まー、長ったらしく書きましたが大好きな歩道橋を離れて、関東に来た意味はあったなって思える作品です。

手にとって耳にして貰えると、気に入る曲があると思います。

良ければ是非。 

s / w

s / w

  • KZ,tella are TK
  • Hip Hop/Rap
  • ¥1050

 

言葉の格闘技って知ってる? 戦極第11章 関西無双編

最近流行っているMCBattleに参加したので、それについてです。

先日の戦極について、少し書物を。 

まず、トーナメント表です。

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八百長かってぐらい綺麗なトーナメント表でした。

正社員さんならやりかねないので怖いです。(冗談) 

優勝はGOLBYさんでした。

  

関連動画


GOLBY MC battle collection - YouTube

見ていただくと分かるように、手本になるぐらい綺麗な「押韻型」のMCです。

4小節同じ母音で4~8字程度踏み、連鎖的にパンチラインを作り上げるMCです。

 

特にビートがはまると、8小節目に向かって歓声が倍々ゲームのように増えて行くので見ている側も楽しいです。

音源

Mr.DJ / TRINITY - YouTube

 


YABEEE SHIT! REMIX-アスベストEDITION-feat.GOLBY ...

 

あと、気になったこと

・ベテランはやはり強い

ベスト8のメンバーは以下です。

 

CIMA、JAKE、KEN THE 390、KZ、GOLBY、KBD、諒太、KOPERU 

 

各人の詳細なキャリアは分かりませんが、諒太くん以外は5年以上はやってるMCだと思います。

じゃあなぜ、ベテランが強いかというと「アンサーの力」じゃないかなーと思います。

自分もKENさんに負けて思ったのは、「アンサー」の強さでした。

基本的に、「韻」「フロー」「アンサー」ってのがMC Battleの判定要素(すごく大雑把)だと考えてますが、

その中で「韻」や「フロー」に比べて「アンサー」は経験がいるから、そこがベテランの強さに繋がるんですかね。

いずれにせよ、この部分はいつか語りたいです。

 

・ゴリラ問題

MC Battle には数人?数頭?「ゴリラ」と呼ばれるMCがいます。

 

 

 

今大会はその「ゴリラ」MCが一堂に会す大会でした。

 

まず、この「ゴリラ問題」のスタートは、確かUMBでチプルソさんがKBDさん言った「ゴリラの息子」というワードでした。

これが、梅田サイファーでかなりバズりました。「ゴリラの息子」、これ言い得て妙。

チプルソさんの言語感覚の素晴らしさだと思います。

 

そしてこの大会ではKBDさんがNAIKAさんを倒し、そのKBDさんを倒したのはGOLBYさんでした。

今回の「ゴリラ」対決の勝者はGOLBYさんでした。

帰りがけ、楽屋でずっと自分が「ゴリラ」ではないと言っていたGOLBYさんが

KBDさんの熱い説得に「もう認めるよ」とうなだれていたのが印象的でした。

 

・Battleファンの素晴らしさ

トライアングルであそこまで入ると休憩しずらい空間になる中、遊びつくしたヘッズは偉いです。

自分達のLiveもですが、ほとんどのMCのLiveは良い盛り上がりを見せてました。 

 

梅田サイファーのLiveはBattle後でお客さんがはけるんじゃないかと、不安な部分もありました。

ところが一網打尽のイントロともに、舞台に出ると2/3以上は残っていて、すごい盛り上がりを見せてくれてました。

終始「ウェルカムなバイブス」で、梅田のみんなも楽しそうで幸せな気持ちになりました。

 

あと、最後のHamayaまで残ってフロアで踊っていた人とLive中ずっと手をあげてくれていた人は、もう俺の中では「ファミリー」です。

 

振り返ってみると、すごく楽しいイベントでした。正社員さんに多謝。

 

写真はテレフォンショッキング後の決めポーズのたまこぅ。神々しい。

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ONGR / KZ 

Twitter : @KZ_THR
・email : umedacypher@gmail.com
・Sound Cloud : https://soundcloud.com/kz_thr
・Sound Cloud : https://soundcloud.com/umedacypher
・album「Plain / KZ & doiken 」 : https://t.co/LBfYZnr9sY
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