#アマチュア8耐 とは何だったか。 Written by KZ
アマチュア8耐、ありがとう。どれも最高の夜でした。
大阪の最後のMCで伝えましたが、
一人で、音楽を聴いてると、
この世界でこの曲は自分だけが好きなんじゃないかって
気がしてくる時があります。
こんなに素晴らしいのに、なんで誰も分からないんだって、
悲しく感じる時があります。
俺も、そうでした。
梅田のみんなで、pekoやんでした。
好きな曲を皆で歌い、踊り、騒ぐ。
こんな幸せなことはないです。
なんで、幸せなのか、良く分からんけど。
あれが、音楽の力なんかな。
でも、あの甘美な多幸感を味わった人なら、どれぐらい幸せか
分かってくれると思います。
俺が救われたように、誰かを救いたい。
その救われた人の顔をみてると、また俺は救われる。
クソみたいな平日の先に、そんな素晴らしい週末があるだけで
人生は輝きをますと、俺は思うんです。
大阪での1回目の8耐が終わったあとに、俺はこんな「素晴らしい夜」が
あったんや、と感動しました。
全員、ハッピーで、勝ち負けなんかない、逆にもう全員が勝者、そんな夜でした。
あの夜を味わったあとに、ふと、「素晴らしい夜」を、まだ見ぬ人にもおすそ分けしたいと思いました。
変な話、ブッキングを待っていても、誰もこんな馬鹿げたイベントをしないだろうし、
そもそも、この「素晴らしい夜」にイベントとして勝算を見出しペイできるのは、
また、pekoやんのDJと日本語ラップを心底信じれるのは、ツアーの前の時点じゃあ、世界で俺だけでした。
いろんな人に、「無理」「収支合わない」「誰がそんなイベントいくねん」って言われたの覚えてます。
でも、俺は「いける」って確信してました。
それに仲間と二人で、知らない街にいって、初めて会ったお客さんをあげて
そしてお客さんの孤独を癒して、去る。
これが自分たちの自己満じゃなくて、ちゃんとツアーとして出来れば、
なんてかっこいいんだろうって思いました。なら、いっちょやるかって思い。
pekoやんにお願いして、口説いて、オーガナイズ全部俺がやるからって、OKをもらいました。
飯を食うためじゃなくて、遊ぶために、笑うために、情熱を注いで何かをするなんて、こんな人間らしいことない。
そうやって、始まった旅でした。
19.2.13
最初の札幌の夜を思うと、今でも、俺は胸が甘くなります。
正直、一番お客さんが少ない夜でした。
ただ、その分、一人一人がより愛しくて、色濃い夜。
箱はMORROW ZONE。当たり前やけど、外はめっちゃ雪だらけでした。
そんな中、見ず知らずの俺らを信用して、集まってくれた人たちを見ると、
胸の深いところが熱くなりました。
大阪から乗り込んでくれた、愛すべき馬鹿野郎もいたし。
まっちゃんや、Jazaさんも来て、一緒に遊んでくれました。
他にも宇多丸がかかるたびに俺と被せ合戦してくれたあの子や、
アマチュアの10周年の夜以来に、再会できた俺のファンの人もいた。
さらに、KZdoiをたくさんリクエストしてくれた子もいてた。
遠い街で俺らの音楽で誰かが踊ってるのをみるのが、
こんなに誇らしいことなんだって、教えてもらいました。
pekoやんと一緒に8時間立ち続けたお客さんもいて、なんて良い街なんだと思った。
そして、朝方のpekoやんの、素晴らしいルーティンが生まれた瞬間を
見れたことは、俺は一生忘れないし、立ち会えたことを誇りにと思う。
ありがとう、札幌。
札幌にいって、そして札幌が最初で、ほんとによかったです。
19.1.25
2箇所目は福岡。箱はKieth Flack。
箱のさんどろんさんや、地元のメグさんが一生懸命にサポートしてくれました。
俺らのバカな遊びに、たくさんフライヤーをまいてくれて、
あちこちにつながりを持たせてくれて、暖かさに感動しました。
去年の戦極18章のLIVEにて、俺がMCで「次は俺らのパーティーに来てくれ」って話した。
それをうけて、ただその一言を信じて、新潟から7時間以上かけて来てくれた子がいました。
今でも、その事を思うと目頭が熱くなる。ありがとう。
次は俺らが、会いにいけるように頑張らないとな。
福岡の県外から来てくれた人もたくさんいたし、明け方すべりこんでくれた子とか、
逆に終電までなのに来てくれた人も。
ほんとに福岡は暖かくて優しい街でした。
タイトなスケジュールなぶん、優しさが身にしみました。
コペローにハッチもいて、俺もpekoやんも終始、笑顔だった。
ありがとう、福岡。次は、梅田のみんなで行きたい。
19.2.1
3つめの東京。箱はBATICA。
東京は、満員御礼でソールドアウトでした。
その後も熱意溢れる、メールが届き続け、pekoやんも俺も、まだ見ぬ東京の夜に期待感を感じてた。
当日は、移動のトラブルなどもありながら、当初の予定から数時間遅れ、開場の10分前に滑り込み。
その時に、箱の前に当日券を求める行列をみて、すげー嬉しくなった。
寒い中、みんなを並んでくれてありがとう。
東京から、スタート前にフロアにお客さんをいれて、音を流すようにした、
8時間一緒に立ちたいって稀有な人が少なくなかったから。
1曲が何か予想合戦から始まり、0時前にRも来てくれて、マジでハイの大合唱。
あの爆発は、俺もサイドについて、5本の指入る瞬間でした。
まるで、地元のパーティかと思うほど、多くのお客さんがついてきてくれて
pekoやんも俺も、やる気に溢れてました。
東京のお客さんは、みんな遊び慣れてた。
オールドからニューまで、誰かは口ずさみ、クラシックはみんなで被せあい。
さらに、朝方の「LONELY NIGHTS」の大合唱は、美しかった。
十数年前、日本語ラップが「踊れない」と忌み嫌われていたあのフロアから、
ここまで長い旅だったなと、ジーンとしました。
終わった後も、多くの人が熱冷めず、物販で今日の感想と
たくさんのありがとうをくれました。
こっちがありがとうやのに、東京。ほんまに、ありがとう!
19.2.16
そして、ラストは大阪。箱は幾多の夜を過ごしてきた、愛すべきnoon。
前売りの時点で200人をこえる、押すな押すなの大盛況で拍手喝采が間違いない夜になった。
それでも、pekoやんは細かくセット作ってきて、その真摯さにまたpekoやんが好きになりました。
ゼロ年代初頭の隠れた名曲や、黒いHIPHOPなど、盛り上がりが難しい選曲も丁寧につないでいき、
0時ごろからの過去一のあの爆発を迎えました。
「マジでハイ」の時はフロアが揺れすぎて、2回も針飛びしたし、みんなの湿気と熱気で壁は汗かいて、
天井からは水滴が落ちてくるって言う、凄まじい興奮と歓喜でした。
その後のTシャツを絡めたルーティンや、「Jackin' 4 Beats」のルーティン、どの場面を切り取っても名場面でした。
ほとんどのお客さんが、10時間を共に遊ぼうと19時から来てくれて、
馴染みのメンツは、アマチュアらしくバーカンで大盛り上がりを見せてくれた。
トイレに行くときに、フロア、バーカンを横目にしたけど、
見る人見る人、全員が幸せそうで、胸が甘くなりました。
5万もバーカンに突っ込んだコペローは男やし、
初めて見たベロベロでファニーなふぁんくには爆笑させてもらったし、
覇世くんとケントくんも相変わらずの飲みっぷりでマンデーアマチュアを思い出したし、
ドイケンやジークレはここぞとばかりサイドにて助けてくれたし、
ハッチはライブペイントにて「静脈にレコード針打ちます」を描いてくれたし、
ガガもコーラも最後まで遊びきってくれた。俺は良い仲間に恵まれたと、心底思った。
あと、フロアで熱い絡みを見せる男女がいました。
人目憚らずに、ガンガンな二人をみて「おっぱじめとんな!」って笑いながら舞台から見てた。
後日、いろんな人からの話を聞くと、どうやら二人はもともと一人ずつのお客さんで来てたっぽく、
東京に続き、また8耐をもって愛が生まれてた様子。
しかし、あんなチャラ箱みたいな光景がアマチュアであるなんて、最高に笑かしてもらった。
そして、明け方のエモーショナルになっていくなか、pekoやんは疲労困憊になっていってた。
4都市もまわると大体、今どんな感じか顔を覗けば分かるけど、
あのラスト1時間ぐらいは、ほんまにしんどそうでした。
たまに背中さすると、ぐっといけるって顔返してくれて、
次の曲をセットする様をみて、その姿勢に泣けてきた。
こうなることも予測して、緻密にセット組んで来たんかとか、各都市の思い出とかが巡ってきて、
しかも前列には、あの札幌の孤軍奮闘した夜に来てくれてたファンの子もいて、余計に目頭が熱くなった。
あくまで主役はpekoやんやし、俺は補助でサイドMC、「pekoやんが泣いてないのに俺が泣くのもちゃうやろ」って思い、
涙をこらえながら、最後の曲までフロアを煽った。
10時間前にpekoやんは、もう最後の曲決めてるって言ってた。
俺も、どの曲か聞かんでも実はわかってた、12年前から、俺らのパーティーの最後の最後にかかる曲はいつもあれやった。
どの街でも、終わる瞬間に「帰りたくない」って心底思った。
「LONELY NIGHTS」を全員で大合唱する瞬間、
答えはわかってるのに「上がってるか下がってるか」フロアに聴く瞬間、
「クラウチングロケット」で笑い転げる俺ら、
若くして亡くなった天才の冥福を祈るとき、
誰も上がらんなか、たった一人でも上がってまうお客さんを舞台から見つけたときの愛しさ、
俺の曲で、仲間の曲で、フロアがマジでハイなときの高揚感、
たかが音楽をみんなで聞くだけやのに、なんでこんなに胸が甘くなるんやろう。
俺は、ほとんどのお客さんの名前は知らないです。でも、たぶん愛してます。
良い人も悪い人もいるんやろうけど、日本語ラップが好きな仲間って1点は揺るがない。
この先、いろんなことがあっても、この4回の夜の素晴らしさ、価値は微塵も変わらない。
また、平日に戻って、「理解者がおらん、寂しいな」って思ったら、この夜を思い返してください。
そして、記憶が美化されてるだけちゃうかって疑ったら、また俺らのパーティに来て確かめてください。
俺らは、歳を重ねても変わらない笑顔でいるんで、また一緒に笑って騒いで歌って、遊びましょう。
最後にマイメンpekoに、最大の感謝とリスペクトを。
pekoやんが日本一のDJです、どこの誰が一晩もDJして、お客さんを踊らし続けれるねん。
優しくて、愛に満ち溢れてて、カッコいい、最高のDJを見に来てくれ。
さぁ、pekoやんも俺も、また次へ進みます。
同じ夜がまた廻るように願ってます。
週末から週末へ「ダンスは続いていく」。
そっちのペースでいいから、俺らとまた遊ぼうな。
KZ - ダンスは続いていく(prod. ONGR) (Official Music Video)